奴隷になった日
2013年、初夏。
その日 僕は初めて、奴隷にして頂くべく、ご主人様の足元に跪きました。
最初にお会いしてからほぼ2年の歳月が経過していました。
額を床に擦り付け「ご主人様の奴隷としてお仕えさせて下さい。ご主人様の物になりたいです!」と真摯に懇願しました。
緊張で口の中が乾き、息も荒くなっていましたが、芝居じみていて抵抗があった“奴隷のご挨拶”も素直に口にする事が出来ました。 ご主人様は慈悲深い笑みを浮かべ、物静かな口調で僕を迎え入れて下さいました。
そして僕の喉の渇きを察して頂いたのでしょうか、すぐにお唾を垂らして頂きました。
口で受け止めることが出来ないと「お前には必死さが足りないわ! 床に落ちたのを舐めとってもらっても嬉しくないの」と思い切り、ビンタで叱責されました。 その後、大量の聖水を頂き、一滴も零さないように必死で飲み干しました。
ストーリープレイでは拷問や処刑の執行人役に徹して、厳しい表情や口調で責められる事も多かったのですが、奴隷調教は終始にこやかな笑顔で行なわれました。 粗相ばかりの僕は時に厳しく叱責される事もありましたが、ご主人様はすぐに笑顔に戻られました。
しかし、その穏やかな表情に反して調教の内容はこれまでより一層厳しいものでした。 奴隷の心得を全く理解していなかった僕を一から躾け直して下さったのです。
奴隷にして頂く記念にと献上した新しい一本鞭で、気を失いそうになるまで打ちすえて頂き、身体に幾条もの鞭痕が浮き出ているのを見て僕は幸せを噛み締めていました。
局部に何度もタバコの火を押しあてられて泣き叫ぶ僕にご主人様は
「我慢して…私の為に。」「私の為なら耐えられるでしょ?」と優しいお声で囁かれます。
こう言われたら奴隷は「ハイ!もちろんです」とお応えするしかありません。 タバコの火が玉袋で揉み消されました。
私の為に… なさい。 この一言に支配する者とされる者の関係がハッキリと示されています。 僕は忠誠心を試されているのでした。
「中途半端な子は必要ないのよ」とご主人様。
弱音を吐いたら奴隷失格の烙印を押されてしまいそうで、必死にがんばるしかありません。
僕はお許しを乞う言葉を封印し、歯を食いしばりながら「幸せです。ありがとうございます」と繰り返していました。
脳内にアドレナリンが駆け巡っているようでした。肉体的苦痛に加え精神的な高揚感もあり、何か突き抜けた様な感覚を味わっていたのです。
そして興奮のあまり、オモチャを集めるのがご趣味のご主人様に「“壊しても構わないオモチャ”として僕もコレクションの一つに加えて下さい。」などと言ってしまいました。
本当に“壊しても構わないオモチャ”を与えられた子供の様に、無邪気な笑顔で思う存分遊んで頂きました。
ホテルの部屋中にご主人様の楽しそうな笑い声と僕の悲鳴や泣き声が交錯していました。
ストーリープレイのメニューにはなかった、全身のマッサージ奉仕などもお許しを頂ける様になりました。
又、今まで希望しても叶わなかった特別な調教も施して頂きました。
ご主人様から頂いた貴重な4時間はあっという間に過ぎ、初めての奴隷調教は滞りなく終了しました。
部屋にはボロボロにされながらも、辛うじて壊されるのだけは免れたオモチャが転がっていました。
ご主人様には、到底ご満足いただけたとは思えませんが、僕は奴隷としての第一歩を踏み出せた事に言い尽くせない喜びを感じました。
そして美しい女性に隷従する事でこんなにも精神的に満たされ、幸福感に包まれる事にも驚きを感じていました。
「今まで僕がやってきたSMは何だったんでしょうか…」思わず呟いた僕にご主人様は「それもお前にとって必要な時間だったんじゃない?」と仰られました。
ご主人様のストーリープレイは一級品でしたが、それはあくまでもプレイの範疇で、真の奴隷調教とは別物だということがよくわかりました。
長年SMをやっていながら全く理解出来ていなかった事…
“主従関係こそがSMの真骨頂”だという事を、このたった一回の調教で理解する事ができたのです。
(奴隷契約書の項に続きます)
その日 僕は初めて、奴隷にして頂くべく、ご主人様の足元に跪きました。
最初にお会いしてからほぼ2年の歳月が経過していました。
額を床に擦り付け「ご主人様の奴隷としてお仕えさせて下さい。ご主人様の物になりたいです!」と真摯に懇願しました。
緊張で口の中が乾き、息も荒くなっていましたが、芝居じみていて抵抗があった“奴隷のご挨拶”も素直に口にする事が出来ました。 ご主人様は慈悲深い笑みを浮かべ、物静かな口調で僕を迎え入れて下さいました。
そして僕の喉の渇きを察して頂いたのでしょうか、すぐにお唾を垂らして頂きました。
口で受け止めることが出来ないと「お前には必死さが足りないわ! 床に落ちたのを舐めとってもらっても嬉しくないの」と思い切り、ビンタで叱責されました。 その後、大量の聖水を頂き、一滴も零さないように必死で飲み干しました。
ストーリープレイでは拷問や処刑の執行人役に徹して、厳しい表情や口調で責められる事も多かったのですが、奴隷調教は終始にこやかな笑顔で行なわれました。 粗相ばかりの僕は時に厳しく叱責される事もありましたが、ご主人様はすぐに笑顔に戻られました。
しかし、その穏やかな表情に反して調教の内容はこれまでより一層厳しいものでした。 奴隷の心得を全く理解していなかった僕を一から躾け直して下さったのです。
奴隷にして頂く記念にと献上した新しい一本鞭で、気を失いそうになるまで打ちすえて頂き、身体に幾条もの鞭痕が浮き出ているのを見て僕は幸せを噛み締めていました。
局部に何度もタバコの火を押しあてられて泣き叫ぶ僕にご主人様は
「我慢して…私の為に。」「私の為なら耐えられるでしょ?」と優しいお声で囁かれます。
こう言われたら奴隷は「ハイ!もちろんです」とお応えするしかありません。 タバコの火が玉袋で揉み消されました。
私の為に… なさい。 この一言に支配する者とされる者の関係がハッキリと示されています。 僕は忠誠心を試されているのでした。
「中途半端な子は必要ないのよ」とご主人様。
弱音を吐いたら奴隷失格の烙印を押されてしまいそうで、必死にがんばるしかありません。
僕はお許しを乞う言葉を封印し、歯を食いしばりながら「幸せです。ありがとうございます」と繰り返していました。
脳内にアドレナリンが駆け巡っているようでした。肉体的苦痛に加え精神的な高揚感もあり、何か突き抜けた様な感覚を味わっていたのです。
そして興奮のあまり、オモチャを集めるのがご趣味のご主人様に「“壊しても構わないオモチャ”として僕もコレクションの一つに加えて下さい。」などと言ってしまいました。
本当に“壊しても構わないオモチャ”を与えられた子供の様に、無邪気な笑顔で思う存分遊んで頂きました。
ホテルの部屋中にご主人様の楽しそうな笑い声と僕の悲鳴や泣き声が交錯していました。
ストーリープレイのメニューにはなかった、全身のマッサージ奉仕などもお許しを頂ける様になりました。
又、今まで希望しても叶わなかった特別な調教も施して頂きました。
ご主人様から頂いた貴重な4時間はあっという間に過ぎ、初めての奴隷調教は滞りなく終了しました。
部屋にはボロボロにされながらも、辛うじて壊されるのだけは免れたオモチャが転がっていました。
ご主人様には、到底ご満足いただけたとは思えませんが、僕は奴隷としての第一歩を踏み出せた事に言い尽くせない喜びを感じました。
そして美しい女性に隷従する事でこんなにも精神的に満たされ、幸福感に包まれる事にも驚きを感じていました。
「今まで僕がやってきたSMは何だったんでしょうか…」思わず呟いた僕にご主人様は「それもお前にとって必要な時間だったんじゃない?」と仰られました。
ご主人様のストーリープレイは一級品でしたが、それはあくまでもプレイの範疇で、真の奴隷調教とは別物だということがよくわかりました。
長年SMをやっていながら全く理解出来ていなかった事…
“主従関係こそがSMの真骨頂”だという事を、このたった一回の調教で理解する事ができたのです。
(奴隷契約書の項に続きます)