切り取られた戦慄
友人のS女性から、知人のカメラマンに撮って貰ったという彼女と奴隷とのプレイ写真を見せて貰いました。
仄暗いホテルの一室で、照明機材などは一切使わずに撮影したと思われるモノクロームの連続写真。
ルームライトに浮かび上がる奴隷の苦悶の表情。 S女性の満面の笑み。
被写体の奴隷はまだ青年で、スポーツで鍛えたという肉体が美しい。
S女性は着衣のままで、肌の露出は一切ない。
軽い後手縛りから乳首に洗濯バサミ、乗馬鞭、首にロープをかけて四つん這いでの室内引き回し、股間への線香責め、アナルバイブetc…
無邪気な男女の戯れのような瞬間が淡々と切り取られていて、そこにはSMが持つ後ろめたさのようなものは微塵もありません。 室内は悲鳴や笑いに包まれていたと思いますが、まるでサイレント映画でも観ているような印象です。
撮影を担当したのは報道畑出身で現在はフリーのジャーナリスト、フォトグラファーとして多方面で活躍中の某氏。
作為的な表現は排除し、客観的な視線で撮影されたSMシーンは、なるほど報道写真的であると言えるかもしれません。 ノーマルなカメラマン氏の“あえてエロを感じさせない華麗なSM写真を撮りたかった”という狙いは、成功していると思います。
僕的には、友人S女性のプライベートシーンを覗き見たようなドキドキ感がありました。
不安におののく奴隷を横目に、彼女が線香に火を着けている一枚が僕の選んだベストショット。
火責めマニアの僕は、女王様がロウソクや煙草にライターで着火している仕草と、炎を見つめている表情に興奮します。 着火フェチという新しいカテゴリーかもしれません。
最近では全くSM雑誌を購入しなくなってしまいましたが、若い頃は女王様フォトを渇望して、手当たり次第に買い求めていた時期もありました。
当時は、SMメディアにおいて、まだM男性の地位はかなり低いものでした。
マゾヒズム専門誌などは皆無、ほとんどのSM誌はM女性の緊縛フォトが中心で、男性M関連の記事は一点でも載っていればまだマシな方でした。 とにかくM男にとって情報が少なかった時代。
ようやく女王様フォトらしき物を見つけても、女王様と奴隷のポージング写真がほとんどで、イマジネーションすら喚起されない迫力不足で刺激の薄い代物ばかりでした。
下の画像は、そんな中で巡り会った画期的な女王様フォト。
比較的M男記事が充実していたSMコレクター誌の巻末グラビアに掲載されたものです。
タイトルは「戦慄の鞭」
“女王様と奴隷の魂の交流”とも言える、ガチの鞭打ちを激写した戦慄のグラビアです。
肉も裂けよとばかりに、奴隷に一本鞭を叩きつける強烈なカットの連続。
通常、コレクター誌の女王様グラビアは、巻末4ページに5~6カットの写真で構成されていましたが、この回は見開きに小さなショットを並列。 しかしその迫力は、大きなカットをはるかに凌ぐものでした。 実験的とも言える手法は賛否あったかもしれませんが、これまで僕が遭遇した女王様フォトの中で、これ以上抜けるグラビアにはお目にかかった事がありません。
先のS女性のフォトと同様、ただありのままのSMシーンを連写した物ですが、こちらは対象的に空気を引き裂く鞭音や奴隷の絶叫、女王様の怒声や撮影現場の張り詰めた空気までがビンビンと伝わってくるようです。 まさに迫真と呼ぶに相応しい。
芸術写真とはおよそ程遠く、被写体の女王様も失礼ながら垢抜けない容貌で、お世辞にも美人とは言えません。 しかし、それが返ってM心を刺激し、股間を熱くたぎらせてしまうマゾヒズムの不可思議。
四つん這いで、苦痛にのたうち回る奴隷の全身を、所かまわず一本鞭で打ちのめす女王様の非情さ。
両手を吊られ、爪先立ちで受ける巻鞭の激痛。 苦痛に歪む奴隷の顔、顔、顔…
舌舐めずりしながら、自らが刻んだ愛の痕跡を確認する女王様の表情は、エロティシズムに溢れています。
口に縄を咬まされ、背に女王様を乗せて恍惚とする人間馬が羨ましい。
両足を吊られ、頭を床につけた奴隷の顔に跨る女王様が、狙いを定めているのは彼の無防備な股間。
急所に、鞭の柄が叩きつけられた瞬間を想像するだけで逝ってしまいそうになります。
まるで荷物か何かのようにコンパクトに縛り上げられたM男の裸体。
うねうねとミミズ腫れが浮き出た膚に、勝ち誇ったようにヒールを食い込ませる女王様の脚線が艶めかしく眩しい。 彼女が手にしている鞭は、あまりに奴隷を強く打ち据えた為か、千切れかかってボロボロです。
そして戦慄の鞭に耐え切った奴隷に、慈愛の眼差しを向ける女王様のラストショット。
これこそがSMの主従関係における究極愛なのでしょう。
このグラビアはSMコレクターに掲載された物を、本誌を処分する際に切り抜いて保存していたものです。 確か、この回は撮影ルポも併載されていたと記憶していますが、残念ながらそちらは手元に残っていませんでした。
当時の僕は本格的な鞭打ちはまだ未経験でしたが、このグラビアを見て戦慄を覚えると共に、一本鞭に対する強い憧憬の念を抱きました。
その後ご主人様と巡り会い、僕自身も何度か全身にミミズ腫れが盛り上がる厳しい鞭打ちを体験させて頂きました。
しかし鞭打ちに陶酔している為か、このグラビアのような戦慄感はありませんでした。
いや…僕はまだまだ、ここまでの境地には、達していないのでしょう。
いつか、この身が老いさらばえる前に…失禁するほどの激しい鞭打ちを受けてみたい。
ご主人様に鞭打たれるだけで逝ってしまう、マゾヒストとして理想的な身体に改造されたい。
そんな思いを抱きながら、この懐かしいグラビアを眺めていました。
現代は、臨場感溢れるM映像を簡単に入手する事が可能になりましたが、いささか食傷気味です。
刺激に慣れきって、早送りしながら観るのがデフォになってしまいました。
映像は、よりリアルな体感が可能ですが、女王様やM男優のパーソナリティが前面に出すぎて感情移入しづらかったり、情報量が多すぎて想像力を働かせる余地がないなどのマイナス面もあります。
一度観れば充分。 再度見返したくなる作品もそうそうありません。
今は、このグラビアを上回るハードな鞭打ちや凄まじい鞭痕の映像などはいくらでも見つかる事でしょう。
しかし、僕にとってマゾ心を刺激するという点において、このグラビアを超える画像も映像も、おそらく今後も出てこないと思います。
今回、古めかしいグラビア写真を引っ張り出してきましたが、改めてファインダーを通したカメラマン独自の表現力や写真の持つ訴求力などを見直すきっかけとなりました。
この記事を執筆中、偶然マゾ花で女王様のポージングに関する記事が公開されました。
その記事のコメント欄に、何気なく「ポージングでは抜けない」とタイトルを書いた所、homerさんから「僕は女王様のポージングでも抜けたりするかも…」との返信を頂きました。
なるほどよく考えてみたら、僕の保存しているグラビアにも、ポージングで抜けそうなものが結構ありました。
ただ、それらの共通点は、画面から奴隷の苦しみがひしひしと伝わってくるものでした。 例えば梁に辛そうな体勢で吊られていたり、素肌に鋭利なヒールが食い込んでいたり…
この「女神の愛」に掲載された顔面椅子のカットも、僕にとって心惹かれる写真です。
ここは川上ゆう女王様がハイヒールを履かれていればなおよかったのですが、それではバランスを欠いて危険ですし、モデルのM男にとってもキツすぎるのでしょう。
僕の場合、女王様のポージングと言うよりは、M男の苦痛と、涼しい顔でそれを与えている女王様の冷酷さに惹かれているような気もします。
しかし、例えばものすごく好みのタイプのアイドルや女優が鞭を手にしているカットなどは、それだけで抜けそうですし一概には言えませんけれど…
おそらく、これは受け取る側の想像力の問題なのでしょうね。
自由に想像を巡らせることができるという点も、写真の大きな魅力の一つであるわけです。
D・I・S (どうでもいいか、そんなこと…)(>_<)
仄暗いホテルの一室で、照明機材などは一切使わずに撮影したと思われるモノクロームの連続写真。
ルームライトに浮かび上がる奴隷の苦悶の表情。 S女性の満面の笑み。
被写体の奴隷はまだ青年で、スポーツで鍛えたという肉体が美しい。
S女性は着衣のままで、肌の露出は一切ない。
軽い後手縛りから乳首に洗濯バサミ、乗馬鞭、首にロープをかけて四つん這いでの室内引き回し、股間への線香責め、アナルバイブetc…
無邪気な男女の戯れのような瞬間が淡々と切り取られていて、そこにはSMが持つ後ろめたさのようなものは微塵もありません。 室内は悲鳴や笑いに包まれていたと思いますが、まるでサイレント映画でも観ているような印象です。
撮影を担当したのは報道畑出身で現在はフリーのジャーナリスト、フォトグラファーとして多方面で活躍中の某氏。
作為的な表現は排除し、客観的な視線で撮影されたSMシーンは、なるほど報道写真的であると言えるかもしれません。 ノーマルなカメラマン氏の“あえてエロを感じさせない華麗なSM写真を撮りたかった”という狙いは、成功していると思います。
僕的には、友人S女性のプライベートシーンを覗き見たようなドキドキ感がありました。
不安におののく奴隷を横目に、彼女が線香に火を着けている一枚が僕の選んだベストショット。
火責めマニアの僕は、女王様がロウソクや煙草にライターで着火している仕草と、炎を見つめている表情に興奮します。 着火フェチという新しいカテゴリーかもしれません。
最近では全くSM雑誌を購入しなくなってしまいましたが、若い頃は女王様フォトを渇望して、手当たり次第に買い求めていた時期もありました。
当時は、SMメディアにおいて、まだM男性の地位はかなり低いものでした。
マゾヒズム専門誌などは皆無、ほとんどのSM誌はM女性の緊縛フォトが中心で、男性M関連の記事は一点でも載っていればまだマシな方でした。 とにかくM男にとって情報が少なかった時代。
ようやく女王様フォトらしき物を見つけても、女王様と奴隷のポージング写真がほとんどで、イマジネーションすら喚起されない迫力不足で刺激の薄い代物ばかりでした。
下の画像は、そんな中で巡り会った画期的な女王様フォト。
比較的M男記事が充実していたSMコレクター誌の巻末グラビアに掲載されたものです。
タイトルは「戦慄の鞭」
“女王様と奴隷の魂の交流”とも言える、ガチの鞭打ちを激写した戦慄のグラビアです。
肉も裂けよとばかりに、奴隷に一本鞭を叩きつける強烈なカットの連続。
通常、コレクター誌の女王様グラビアは、巻末4ページに5~6カットの写真で構成されていましたが、この回は見開きに小さなショットを並列。 しかしその迫力は、大きなカットをはるかに凌ぐものでした。 実験的とも言える手法は賛否あったかもしれませんが、これまで僕が遭遇した女王様フォトの中で、これ以上抜けるグラビアにはお目にかかった事がありません。
先のS女性のフォトと同様、ただありのままのSMシーンを連写した物ですが、こちらは対象的に空気を引き裂く鞭音や奴隷の絶叫、女王様の怒声や撮影現場の張り詰めた空気までがビンビンと伝わってくるようです。 まさに迫真と呼ぶに相応しい。
芸術写真とはおよそ程遠く、被写体の女王様も失礼ながら垢抜けない容貌で、お世辞にも美人とは言えません。 しかし、それが返ってM心を刺激し、股間を熱くたぎらせてしまうマゾヒズムの不可思議。
四つん這いで、苦痛にのたうち回る奴隷の全身を、所かまわず一本鞭で打ちのめす女王様の非情さ。
両手を吊られ、爪先立ちで受ける巻鞭の激痛。 苦痛に歪む奴隷の顔、顔、顔…
舌舐めずりしながら、自らが刻んだ愛の痕跡を確認する女王様の表情は、エロティシズムに溢れています。
口に縄を咬まされ、背に女王様を乗せて恍惚とする人間馬が羨ましい。
両足を吊られ、頭を床につけた奴隷の顔に跨る女王様が、狙いを定めているのは彼の無防備な股間。
急所に、鞭の柄が叩きつけられた瞬間を想像するだけで逝ってしまいそうになります。
まるで荷物か何かのようにコンパクトに縛り上げられたM男の裸体。
うねうねとミミズ腫れが浮き出た膚に、勝ち誇ったようにヒールを食い込ませる女王様の脚線が艶めかしく眩しい。 彼女が手にしている鞭は、あまりに奴隷を強く打ち据えた為か、千切れかかってボロボロです。
そして戦慄の鞭に耐え切った奴隷に、慈愛の眼差しを向ける女王様のラストショット。
これこそがSMの主従関係における究極愛なのでしょう。
このグラビアはSMコレクターに掲載された物を、本誌を処分する際に切り抜いて保存していたものです。 確か、この回は撮影ルポも併載されていたと記憶していますが、残念ながらそちらは手元に残っていませんでした。
当時の僕は本格的な鞭打ちはまだ未経験でしたが、このグラビアを見て戦慄を覚えると共に、一本鞭に対する強い憧憬の念を抱きました。
その後ご主人様と巡り会い、僕自身も何度か全身にミミズ腫れが盛り上がる厳しい鞭打ちを体験させて頂きました。
しかし鞭打ちに陶酔している為か、このグラビアのような戦慄感はありませんでした。
いや…僕はまだまだ、ここまでの境地には、達していないのでしょう。
いつか、この身が老いさらばえる前に…失禁するほどの激しい鞭打ちを受けてみたい。
ご主人様に鞭打たれるだけで逝ってしまう、マゾヒストとして理想的な身体に改造されたい。
そんな思いを抱きながら、この懐かしいグラビアを眺めていました。
現代は、臨場感溢れるM映像を簡単に入手する事が可能になりましたが、いささか食傷気味です。
刺激に慣れきって、早送りしながら観るのがデフォになってしまいました。
映像は、よりリアルな体感が可能ですが、女王様やM男優のパーソナリティが前面に出すぎて感情移入しづらかったり、情報量が多すぎて想像力を働かせる余地がないなどのマイナス面もあります。
一度観れば充分。 再度見返したくなる作品もそうそうありません。
今は、このグラビアを上回るハードな鞭打ちや凄まじい鞭痕の映像などはいくらでも見つかる事でしょう。
しかし、僕にとってマゾ心を刺激するという点において、このグラビアを超える画像も映像も、おそらく今後も出てこないと思います。
今回、古めかしいグラビア写真を引っ張り出してきましたが、改めてファインダーを通したカメラマン独自の表現力や写真の持つ訴求力などを見直すきっかけとなりました。
この記事を執筆中、偶然マゾ花で女王様のポージングに関する記事が公開されました。
その記事のコメント欄に、何気なく「ポージングでは抜けない」とタイトルを書いた所、homerさんから「僕は女王様のポージングでも抜けたりするかも…」との返信を頂きました。
なるほどよく考えてみたら、僕の保存しているグラビアにも、ポージングで抜けそうなものが結構ありました。
ただ、それらの共通点は、画面から奴隷の苦しみがひしひしと伝わってくるものでした。 例えば梁に辛そうな体勢で吊られていたり、素肌に鋭利なヒールが食い込んでいたり…
この「女神の愛」に掲載された顔面椅子のカットも、僕にとって心惹かれる写真です。
ここは川上ゆう女王様がハイヒールを履かれていればなおよかったのですが、それではバランスを欠いて危険ですし、モデルのM男にとってもキツすぎるのでしょう。
僕の場合、女王様のポージングと言うよりは、M男の苦痛と、涼しい顔でそれを与えている女王様の冷酷さに惹かれているような気もします。
しかし、例えばものすごく好みのタイプのアイドルや女優が鞭を手にしているカットなどは、それだけで抜けそうですし一概には言えませんけれど…
おそらく、これは受け取る側の想像力の問題なのでしょうね。
自由に想像を巡らせることができるという点も、写真の大きな魅力の一つであるわけです。
D・I・S (どうでもいいか、そんなこと…)(>_<)