羞恥に顔が染まる瞬間(とき)
このブログをご覧になっているM男性の皆さんは、若い女性から「どれ? おちんちん見せてごらん」と言われた事はありますか?
僕はあります!(笑
ドミナが奴隷の前で肌を晒す事は滅多にありませんが、奴隷はドミナの前では常に全裸がデフォです。
ですから、ドミナの前で局部を晒すことなどもう慣れっこになってしまっていて、羞恥を感じることはほとんどありませんでした。
ところが、その日はちょっと状況が違っていたのです…
そのSMクラブの受付は、都心の高級マンションの一室にありました。
ソフトにもハードにもしっかりと対応できるベテランのドミナを揃えた有名店でしたが、僕の好みのタイプとは少し異なっていた為、それまで中々足が向く事はありませんでした。
ところがある時、SM誌の広告でアイドルのようなお顔立ちのキュートなドミナが入店した事を知り、居ても立っても居られなくなりすぐさまお店に電話したのです。
前回のエントリーを読まれた方は、また嫌な予感がすると思われるでしょうが今回は大丈夫(笑)
“ほとんどビョーキ”というフレーズでお馴染みだった某映画カントクの、深夜番組の名物コーナーに彼女が出演していたのを観て、その存在もルックスも確認済みだったからです。
そう、彼女はドミナでもあり、当時売り出し中のAV女優さんでもあったのです。
女優さんならストーリープレイも期待できそう。 僕はワクテカ気分で指定されたマンションへと向かいました。
ところが田舎者の僕はまず、そのマンションのゴージャスな外観や広大なエントランスの雰囲気に圧倒されてしまったのです。
池袋駅周辺のSMクラブが入っている、古く寂れたマンションや雑居ビルなどとは比較になりません。
僕は緊張しながらエレベーターのボタンを押し、階上に上がって行きました。
そして指示された部屋のチャイムを鳴らし、ドアを入った瞬間息を呑みました。
玄関に置かれたハイヒールやブーツの数が半端ではなかったからです。
靴! 靴! 靴!
そこには女性の靴が所狭しと並んでいました。
ドミナのプライベート用か? はたまたプレイ用なのか…おそらくその両方だったのでしょう。
この鋭利なヒールの先端が奴隷の肉を抉って血祭りに上げたかもしれない…
あるいは乱暴にM男の菊門に突き刺して陵辱し、ズタズタに切り裂いたかもしれない…
それは決して僕の妄想などではなく、この非日常的な空間では普通にあり得る光景なのです。
“ここは女王の園だ!”
当時、SMクラブの受付と言えば大抵いかがわしい雰囲気をたたえた男性がやっていたものですが、そのクラブでは美しい女性のかたが担当されていました。
玄関には僕の履いてきた薄汚れたスニーカー以外、男物の履物は一切見当たりません。
もうそれだけでM男にとってはひれ伏してしまいたくなる衝動に駆られるのです。
玄関前のスペースにはカウンターチェアーとテーブルが置かれ、パーテーションで仕切られた奥がドミナがたの待機スペースのようでした。
僕はあらかじめ電話指名していたお目当のドミナ以外に、当日出勤されているかたの中からもう1人指名してダブルコースに入るつもりでした。
受付の女性にその事を伝えると、在籍されているドミナのプロフィールが記載されたアルバムを示しながら、本日出勤のドミナを教えてくれました。
僕はその中から少しクールなタイプの新人ドミナを選びました。
お目当のドミナがややふっくらとした感じのかたでしたので、対象的にややスレンダーなタイプを指名したのです。
受付の女性は入会金とプレイ代を受け取ると、用意していたカウンセリングシートに記入するように指示し、電話のコールに応対する為、奥へと去っていってしまいました。
パーテーションの向こう側から数名の女性達の賑やかな歓談の声が聞こえてきます。
今、僕は間違いなく華やかな女性だけの空間の中に男一人でいるのです。
僕はカウンターの上でカウンセリングシートに記入しながら、ドミナがたの会話を聞くとはなしに聞いていました。
すると何やらとても恐ろしげな事を仰っているかたがいます。
「奴隷は私の所有物なんだから身体に焼印で飼い主の名前を施すのは当然だと思うの…」
「彼もそれを望んでいたんだから他人にとやかく言われる筋合いはないでしょ?」
なんという非日常的な会話でしょうか!?
(こ、…怖い…)
この場にはいないどなたかに、奴隷の焼印について何か意見でもされたのでしょうか? 大きなお世話!…と言った感じの口調です。 ドミナがたは皆さん彼女の考え方に同調されているようでした。
その後は女子らしいスイーツのお店の話題に切り変わり盛り上がっていたようでしたが、僕はすっかりビビって怖気づいてしまいました。 この時は自分がのちに女性の所有物となり、身体に奴隷の証しを刻まれる事になろうとは夢にも思っていなかったのです。
小心者の僕はすっかり女王の園の雰囲気に飲まれてしまい、緊張がピークに達していました。 手には汗をかき、ペンを持つ指先が小刻みに震えてカウンセリングシートの記入が中々進みませんでした。
(軽くアルコールでも引っ掛けてから来ればよかった…)
いつもとは勝手が違う様子に戸惑っていると、奥から受付の女性とは別の女性が声をかけてきました。
「カウンセリングシートは書けたかしら?」
「あっ…すみません。も、もう少しです…」
よく見るとその女性は先ほど僕がアルバム指名したもう1人のドミナでした。
「ご指名ありがとう。ダブル女王様なんて贅沢だわね!」
彼女はプロフ写真通りのクールな感じの女性でしたが、実物の方がやや幼く見える印象でした。
小顔で若干頬がこけている感じが少し気になりましたが、間違いなく美人です。
「〇〇ちゃん(お目当のAV嬢王様)は今プレイ中だから…あと30分位したら始められる感じかな」
そう言うと僕の横に立ってシートの記入が終わるのを待っています。
そばでジッと見ていられると余計にペンが進まないので、僕はあらかじめ用意してきた「希望プレイ」を書いた紙を彼女に渡して、それを読んでいてもらう事にしました。
彼女は手渡された紙に目を通しながら、「ふ~ん、 こんな事もOKなんだぁ…」とか「大丈夫なの?こんな事書いて? 後悔しても知らないわよ」などと一々興味深げに僕の顔を覗き込んできます。
そのいたずらっぽい眼差しに僕はドギマギしてしまいました。 彼女はいかにもM男らしい僕の反応に満足したのか、再び紙に視線を落とすとしばらく真剣に読み耽っています。
僕は毎回事前に、希望プレイやストーリープレイのシナリオをドミナに読んで頂くのが慣例になっていたのですが、自分の変態願望に触れた彼女達がどう思うのかが、いつも気になっていました。
目の前の女性が百戦錬磨のドミナだとはわかっていながらも、自己の醜い願望を晒す恥ずかしさや、若くて美しい女性にそんな事をお願いする後ろめたさが常に頭をよぎっていたのです。
いざプレイに入ってしまえばそんな思いはすっかり吹き飛んでしまい快楽に没頭できるのですが、それも彼女達ドミナの懐の深さがなせる技だったのでしょう。
僕はようやくカウンセリングシートを書き終えて彼女に手渡すと、そこに書いた内容について細かい質問を受けていました。
「ヘェ~、ペニスに鞭を当てたり煙草の火を押し付けて平気なの?」 「意外と根性座ってるわね」
「火をギュッと押し当てるのではなくて軽く触れる感じでお願いします。」
「火脹れや火傷痕とか残らない?」
「多少は残りますけど時間が経てば綺麗に消えますね。」
すると彼女は小声で「どれ? 見せて」と短く一言だけ言いました。
ぼくはとっさのことで言葉の意味が理解できずポカンとしていましたが、彼女は再度、今度ははっきりと聞き取れるように命令口調で繰り返しました。
「おちんちん見せてごらん。私がチェックしてあげるから…」 「ほら、グズグズしてないで立って!」
カウンターチェアーに腰掛けていた僕は促されるまま立ち上がりましたが、まだ事態がよく飲み込めていませんでした。
すると次の瞬間、彼女は僕の前にしゃがみ込んでズボンのジッパーを引き下げると、パンツの中に手を突っ込んで僕のペニスを引きずり出したのです。
これにはさすがに僕も驚き「アッ」と小さな声を上げてしまいました。
戦前の軍隊や学校において俗にM検(マラ検査)と呼ばれる男性器の露出検査が行われていたそうですが、これはまさにそのM検(マゾ検査)でした。
都会の高級マンションの一室で、直立不動のM男の前にかがみ込んだ若い女性が、ペニスを様々な角度から検査している様子を想像してみて下さい。 なんと非日常的な光景でしょうか!
僕は自分でもみるみる顔が紅潮していくのが分かりました。
は…恥ずかしいのです。
普段はドミナの前で一糸まとわぬ惨めな姿を晒しても何も感じないマゾヒストが、恥ずかしさに消え入りたい気持ちになっていました。
そんな僕の気持ちを察しているのか、いないのか、クールな新人ドミナは「ホントだ! 傷痕はわからないね。 じゃあ、今日は私達が消えないようにしっかりと傷痕を刻んであげるから」とか「オナニーばかりしてるからメラニン色素が沈着してるじゃない、あとでお仕置きするわよ」などと言葉責めを繰り出されます。
いくらここがドミナの牙城だとは言え、まだプレイに入る前で心の準備もできていませんし、奥にはたくさんの女性達が控えているのです。 しかも先ほど受付の女性が電話で、僕と同様初めてのM客らしい相手にマンションまでの道筋を説明していたのでそろそろ到着する頃かもしれません。
彼女はそんな僕の心配をよそにペニスを隅々までくまなくチェックしています。 僕は段々と被虐心が鎌首をもたげてきて息遣いも荒くなってきました。 と、すぐに彼女から「なに反応してるのよ、嫌らしい!」と叱責されます。
その時でした。
奥から一段と女王様オーラを放った華麗な女性が颯爽と現れて、情けない僕の姿を見ながら笑顔で「いらっしゃいませ!」と挨拶をされたのです。
その声の主は先ほど焼印の事を話していた女性に間違いありません!
実は僕はこの時初めてお会いしましたが、彼女はM専門誌やマゾビデオでもつとに有名な、このお店の女性オーナーだったのです。
そして玄関先の靴を見て「靴が乱雑に散らかり過ぎ! お客様が来られる時間だからもう少し整頓して!」と奥に声をかけ、そのままドアを出て行かれました。
女性オーナーが部屋を出て行くとクールなドミナはようやく僕のペニスから手を離し「もうしまっていいわよ」と解放してくれました。
後から考えるとこの時点で僕はすっかり彼女のペースにはまってしまっていたようです。
ボクサーが試合の主導権争いで初回に後手に回ると、相手のペースに引きずられたまま最終回のゴングを聞いてしまうことがよくありますが、まさにそんな感じでした。
いざプレイが始まってみると僕は一番のお目当てだったAV嬢王様よりも、むしろクールな彼女の方に惹かれてしまっていたのです。
AV嬢王様はテレビで確認した通り、アイドル級の可憐でキュートな女性でしたが、ご主人様と初めてお会いした時ほどの衝撃は受けませんでした。 僕の期待が大きすぎたのか、演技力も言葉責めもいま一つぎこちない感じがして、がっかりさせられました。
唯一、柔らかくてキメの細かい美形の素尻で顔面騎乗して頂き、その体制のままパイパンの局部にご奉仕させて頂いたことが印象に残っているくらいです。
プレイの方は終始クールなドミナが先導し、AV嬢はマスコット的な役回りで終えました。
これまでも何度か経験した事ですが、やはり可愛いだけではヌケないというか…ドミナはS的な資質が重要なのだという事を思い知らされました。
一対一のプレイではなんとなく心許ないような、そんな予感があったのでしょう。 クールなドミナを指名し、ダブルコースで入って正解でした。
彼女が意図してやった事かどうかはわかりませんが、プレイ前の意表をついた先制攻撃は、忘れかけていた僕の羞恥心を呼び覚ましてくれました。
あの日、僕がマンションの前に立った時から始まっていた、SMクラブが一丸となって演出された見事なMプレイは、今でも僕の記憶の中に鮮烈に残っているのです。
僕はあります!(笑
ドミナが奴隷の前で肌を晒す事は滅多にありませんが、奴隷はドミナの前では常に全裸がデフォです。
ですから、ドミナの前で局部を晒すことなどもう慣れっこになってしまっていて、羞恥を感じることはほとんどありませんでした。
ところが、その日はちょっと状況が違っていたのです…
そのSMクラブの受付は、都心の高級マンションの一室にありました。
ソフトにもハードにもしっかりと対応できるベテランのドミナを揃えた有名店でしたが、僕の好みのタイプとは少し異なっていた為、それまで中々足が向く事はありませんでした。
ところがある時、SM誌の広告でアイドルのようなお顔立ちのキュートなドミナが入店した事を知り、居ても立っても居られなくなりすぐさまお店に電話したのです。
前回のエントリーを読まれた方は、また嫌な予感がすると思われるでしょうが今回は大丈夫(笑)
“ほとんどビョーキ”というフレーズでお馴染みだった某映画カントクの、深夜番組の名物コーナーに彼女が出演していたのを観て、その存在もルックスも確認済みだったからです。
そう、彼女はドミナでもあり、当時売り出し中のAV女優さんでもあったのです。
女優さんならストーリープレイも期待できそう。 僕はワクテカ気分で指定されたマンションへと向かいました。
ところが田舎者の僕はまず、そのマンションのゴージャスな外観や広大なエントランスの雰囲気に圧倒されてしまったのです。
池袋駅周辺のSMクラブが入っている、古く寂れたマンションや雑居ビルなどとは比較になりません。
僕は緊張しながらエレベーターのボタンを押し、階上に上がって行きました。
そして指示された部屋のチャイムを鳴らし、ドアを入った瞬間息を呑みました。
玄関に置かれたハイヒールやブーツの数が半端ではなかったからです。
靴! 靴! 靴!
そこには女性の靴が所狭しと並んでいました。
ドミナのプライベート用か? はたまたプレイ用なのか…おそらくその両方だったのでしょう。
この鋭利なヒールの先端が奴隷の肉を抉って血祭りに上げたかもしれない…
あるいは乱暴にM男の菊門に突き刺して陵辱し、ズタズタに切り裂いたかもしれない…
それは決して僕の妄想などではなく、この非日常的な空間では普通にあり得る光景なのです。
“ここは女王の園だ!”
当時、SMクラブの受付と言えば大抵いかがわしい雰囲気をたたえた男性がやっていたものですが、そのクラブでは美しい女性のかたが担当されていました。
玄関には僕の履いてきた薄汚れたスニーカー以外、男物の履物は一切見当たりません。
もうそれだけでM男にとってはひれ伏してしまいたくなる衝動に駆られるのです。
玄関前のスペースにはカウンターチェアーとテーブルが置かれ、パーテーションで仕切られた奥がドミナがたの待機スペースのようでした。
僕はあらかじめ電話指名していたお目当のドミナ以外に、当日出勤されているかたの中からもう1人指名してダブルコースに入るつもりでした。
受付の女性にその事を伝えると、在籍されているドミナのプロフィールが記載されたアルバムを示しながら、本日出勤のドミナを教えてくれました。
僕はその中から少しクールなタイプの新人ドミナを選びました。
お目当のドミナがややふっくらとした感じのかたでしたので、対象的にややスレンダーなタイプを指名したのです。
受付の女性は入会金とプレイ代を受け取ると、用意していたカウンセリングシートに記入するように指示し、電話のコールに応対する為、奥へと去っていってしまいました。
パーテーションの向こう側から数名の女性達の賑やかな歓談の声が聞こえてきます。
今、僕は間違いなく華やかな女性だけの空間の中に男一人でいるのです。
僕はカウンターの上でカウンセリングシートに記入しながら、ドミナがたの会話を聞くとはなしに聞いていました。
すると何やらとても恐ろしげな事を仰っているかたがいます。
「奴隷は私の所有物なんだから身体に焼印で飼い主の名前を施すのは当然だと思うの…」
「彼もそれを望んでいたんだから他人にとやかく言われる筋合いはないでしょ?」
なんという非日常的な会話でしょうか!?
(こ、…怖い…)
この場にはいないどなたかに、奴隷の焼印について何か意見でもされたのでしょうか? 大きなお世話!…と言った感じの口調です。 ドミナがたは皆さん彼女の考え方に同調されているようでした。
その後は女子らしいスイーツのお店の話題に切り変わり盛り上がっていたようでしたが、僕はすっかりビビって怖気づいてしまいました。 この時は自分がのちに女性の所有物となり、身体に奴隷の証しを刻まれる事になろうとは夢にも思っていなかったのです。
小心者の僕はすっかり女王の園の雰囲気に飲まれてしまい、緊張がピークに達していました。 手には汗をかき、ペンを持つ指先が小刻みに震えてカウンセリングシートの記入が中々進みませんでした。
(軽くアルコールでも引っ掛けてから来ればよかった…)
いつもとは勝手が違う様子に戸惑っていると、奥から受付の女性とは別の女性が声をかけてきました。
「カウンセリングシートは書けたかしら?」
「あっ…すみません。も、もう少しです…」
よく見るとその女性は先ほど僕がアルバム指名したもう1人のドミナでした。
「ご指名ありがとう。ダブル女王様なんて贅沢だわね!」
彼女はプロフ写真通りのクールな感じの女性でしたが、実物の方がやや幼く見える印象でした。
小顔で若干頬がこけている感じが少し気になりましたが、間違いなく美人です。
「〇〇ちゃん(お目当のAV嬢王様)は今プレイ中だから…あと30分位したら始められる感じかな」
そう言うと僕の横に立ってシートの記入が終わるのを待っています。
そばでジッと見ていられると余計にペンが進まないので、僕はあらかじめ用意してきた「希望プレイ」を書いた紙を彼女に渡して、それを読んでいてもらう事にしました。
彼女は手渡された紙に目を通しながら、「ふ~ん、 こんな事もOKなんだぁ…」とか「大丈夫なの?こんな事書いて? 後悔しても知らないわよ」などと一々興味深げに僕の顔を覗き込んできます。
そのいたずらっぽい眼差しに僕はドギマギしてしまいました。 彼女はいかにもM男らしい僕の反応に満足したのか、再び紙に視線を落とすとしばらく真剣に読み耽っています。
僕は毎回事前に、希望プレイやストーリープレイのシナリオをドミナに読んで頂くのが慣例になっていたのですが、自分の変態願望に触れた彼女達がどう思うのかが、いつも気になっていました。
目の前の女性が百戦錬磨のドミナだとはわかっていながらも、自己の醜い願望を晒す恥ずかしさや、若くて美しい女性にそんな事をお願いする後ろめたさが常に頭をよぎっていたのです。
いざプレイに入ってしまえばそんな思いはすっかり吹き飛んでしまい快楽に没頭できるのですが、それも彼女達ドミナの懐の深さがなせる技だったのでしょう。
僕はようやくカウンセリングシートを書き終えて彼女に手渡すと、そこに書いた内容について細かい質問を受けていました。
「ヘェ~、ペニスに鞭を当てたり煙草の火を押し付けて平気なの?」 「意外と根性座ってるわね」
「火をギュッと押し当てるのではなくて軽く触れる感じでお願いします。」
「火脹れや火傷痕とか残らない?」
「多少は残りますけど時間が経てば綺麗に消えますね。」
すると彼女は小声で「どれ? 見せて」と短く一言だけ言いました。
ぼくはとっさのことで言葉の意味が理解できずポカンとしていましたが、彼女は再度、今度ははっきりと聞き取れるように命令口調で繰り返しました。
「おちんちん見せてごらん。私がチェックしてあげるから…」 「ほら、グズグズしてないで立って!」
カウンターチェアーに腰掛けていた僕は促されるまま立ち上がりましたが、まだ事態がよく飲み込めていませんでした。
すると次の瞬間、彼女は僕の前にしゃがみ込んでズボンのジッパーを引き下げると、パンツの中に手を突っ込んで僕のペニスを引きずり出したのです。
これにはさすがに僕も驚き「アッ」と小さな声を上げてしまいました。
戦前の軍隊や学校において俗にM検(マラ検査)と呼ばれる男性器の露出検査が行われていたそうですが、これはまさにそのM検(マゾ検査)でした。
都会の高級マンションの一室で、直立不動のM男の前にかがみ込んだ若い女性が、ペニスを様々な角度から検査している様子を想像してみて下さい。 なんと非日常的な光景でしょうか!
僕は自分でもみるみる顔が紅潮していくのが分かりました。
は…恥ずかしいのです。
普段はドミナの前で一糸まとわぬ惨めな姿を晒しても何も感じないマゾヒストが、恥ずかしさに消え入りたい気持ちになっていました。
そんな僕の気持ちを察しているのか、いないのか、クールな新人ドミナは「ホントだ! 傷痕はわからないね。 じゃあ、今日は私達が消えないようにしっかりと傷痕を刻んであげるから」とか「オナニーばかりしてるからメラニン色素が沈着してるじゃない、あとでお仕置きするわよ」などと言葉責めを繰り出されます。
いくらここがドミナの牙城だとは言え、まだプレイに入る前で心の準備もできていませんし、奥にはたくさんの女性達が控えているのです。 しかも先ほど受付の女性が電話で、僕と同様初めてのM客らしい相手にマンションまでの道筋を説明していたのでそろそろ到着する頃かもしれません。
彼女はそんな僕の心配をよそにペニスを隅々までくまなくチェックしています。 僕は段々と被虐心が鎌首をもたげてきて息遣いも荒くなってきました。 と、すぐに彼女から「なに反応してるのよ、嫌らしい!」と叱責されます。
その時でした。
奥から一段と女王様オーラを放った華麗な女性が颯爽と現れて、情けない僕の姿を見ながら笑顔で「いらっしゃいませ!」と挨拶をされたのです。
その声の主は先ほど焼印の事を話していた女性に間違いありません!
実は僕はこの時初めてお会いしましたが、彼女はM専門誌やマゾビデオでもつとに有名な、このお店の女性オーナーだったのです。
そして玄関先の靴を見て「靴が乱雑に散らかり過ぎ! お客様が来られる時間だからもう少し整頓して!」と奥に声をかけ、そのままドアを出て行かれました。
女性オーナーが部屋を出て行くとクールなドミナはようやく僕のペニスから手を離し「もうしまっていいわよ」と解放してくれました。
後から考えるとこの時点で僕はすっかり彼女のペースにはまってしまっていたようです。
ボクサーが試合の主導権争いで初回に後手に回ると、相手のペースに引きずられたまま最終回のゴングを聞いてしまうことがよくありますが、まさにそんな感じでした。
いざプレイが始まってみると僕は一番のお目当てだったAV嬢王様よりも、むしろクールな彼女の方に惹かれてしまっていたのです。
AV嬢王様はテレビで確認した通り、アイドル級の可憐でキュートな女性でしたが、ご主人様と初めてお会いした時ほどの衝撃は受けませんでした。 僕の期待が大きすぎたのか、演技力も言葉責めもいま一つぎこちない感じがして、がっかりさせられました。
唯一、柔らかくてキメの細かい美形の素尻で顔面騎乗して頂き、その体制のままパイパンの局部にご奉仕させて頂いたことが印象に残っているくらいです。
プレイの方は終始クールなドミナが先導し、AV嬢はマスコット的な役回りで終えました。
これまでも何度か経験した事ですが、やはり可愛いだけではヌケないというか…ドミナはS的な資質が重要なのだという事を思い知らされました。
一対一のプレイではなんとなく心許ないような、そんな予感があったのでしょう。 クールなドミナを指名し、ダブルコースで入って正解でした。
彼女が意図してやった事かどうかはわかりませんが、プレイ前の意表をついた先制攻撃は、忘れかけていた僕の羞恥心を呼び覚ましてくれました。
あの日、僕がマンションの前に立った時から始まっていた、SMクラブが一丸となって演出された見事なMプレイは、今でも僕の記憶の中に鮮烈に残っているのです。