奴隷の烙印
2013年8月26日。
その日、僕はご主人様の足下に跪き、奴隷として自らの生涯を捧げる誓いを立てました。
それは長いM人生で、初めて女性に隷従する喜びを知った瞬間でもありました。
ご主人様の前で奴隷契約書の条項を一つずつ読み上げ、署名し、ぺニスの血印をもって契約を遵守する事を誓約しました。 ご主人様も可憐な唇にルージュを引き、キスマークで捺印して下さいました。
こうして僕は美しき支配者様と奴隷契約を締結し、主従関係を結んだのです。
そして先日、ちょうど奴隷契約一周年を迎えるその記念すべき日に、ご主人様のお手によって奴隷の証しを身体に刻み込んで頂きました。
“SMプレイではなく よりリアルな主従関係を築きたい”という僕の真摯な願いを叶えて下さったのです。
烙印は右臀部やや上方に、ご主人様のお名前を電気式の焼きゴテで焼き付けて頂きました。
晴れてご主人様の所有物になれた僕は、感激を抑えることが出来ず嗚咽しました。
「嬉しい? 私の名前が入った奴隷はお前だけだよ。」
優しくお言葉をかけて下さるご主人様。
「はい、言葉に表せないほどの喜びです!」
「私もお前みたいなハードな奴隷を手に入れられて本当に嬉しいよ。」
僕はフトンに顔をうずめ、奴隷の幸せを噛み締めていました。
この一ヶ月の間、緊張と興奮、期待と不安が交錯し、仕事もろくに手に付かない様な状態が続いていました。
僕の頭の中は、毎日四六時中ご主人様の事ばかり…
遡ること2週間ほど前、ご注文して頂いていた焼印が出来上がってきた際に、ご主人様から写メを送って頂きました。 画像には焼きゴテと共に、印字サンプルとしてご主人様のお名前が焼き付けられた木片が写っていました。
黒々と焼き付けられた印字部分はクッキリと凹み、その周囲も茶色く焦げていて熱の凄まじさを物語っていました。
これと同じものが自分の身体に押印される!
そう考えた瞬間から頭の中に脳内麻薬物質がドクドクと溢れ、僕は日常から乖離し非日常の住人となったのです。
現実感を失った模糊とした感覚が僕を包み込んでいました。 それでいて性的な興奮だけはMAXでした。 終始、ぺニスの先端からヌルヌルした液が出ていて、痛い位の朝勃ちで目が覚めることもありました。
調教前日は興奮もピークに達していて、ほとんど眠れませんでした。
焼印を頂く前に6時間の厳しいご調教が控えているので、しっかりと睡眠を取っておきたかったのですが、不安を抱えたままホテルへと向かうことになってしまったのです。
身体が小刻みに震える程緊張しているかと思えば、夢見心地でフワフワとした感覚が続いたりもしていました。 そんな僕とは対象的に、お部屋にお出でになられたご主人様はゆったりと落ち着かれ、いつもと変わりなく天使の様な笑顔をたたえていました。
“人体に焼印を押す”などという行為は、この上なく背徳的で非日常的な事だと思われます。
もちろんご主人様にとっても未知の経験であるわけですが、心配事は綺麗に残るかどうかというその一点だけで、不安も全く持たれていないご様子はとても頼もしく思えました。
何よりもその瞬間をとてもお楽しみにされている事が伝わってきて、奴隷として嬉しくもありました。
もちろん僕も念願だったお印を頂くのはとても楽しみでしたが、動画などで凄惨な光景も観ていただけに恐怖心を払拭できずにいました。
ただ、一瞬の苦痛を越えた先には無常の喜びがある。 実行に至ったのはその思いの方が強かったからです。
「焼印、見てみる? 少し焼付けの練習しようか。」
ご主人様がバッグの中から取り出されたそれは、半田ごての先にお名前を刻んだ印面が取り付けられただけのシンプルな物でした。 コンセントにプラグを差し込んで暫く放置します。
そして印面に充分に熱が伝わった所で、ご持参された古いバラ鞭の房に何度も試し押しされます。
充てている時間によって細かい部分が掠れてしまったり、潰れてしまったりと微妙に印字の状態が変わりました。
僕が焼印製作のサイトで調べた所では、1〜3秒位押し当てているのが、最も綺麗に押せる様でした。
とあるMサイトに“焼印を綺麗に残す為には、あらかじめ皮膚の表面を氷で冷やしておくのがいい”と書かれていた事をご主人様にメールで伝えた事がありました。
すると「冷やすのは焼印を押した後でね。押す前にキンキンに冷やしたらせっかくの熱さが味わえないでしょ?」とあえなく却下されてしまいました。 僕はご主人様のこのドSな所にとても魅かれているのです。
その日が近づくにつれ、怖気付くようになってしまった自分を恥じ入りました。 奴隷なのだから全てご主人様にお任せしよう。 前日になってようやく僕の覚悟が決まりました。
当日のご調教はいつも以上に厳しいものでした。
完全服従モードで奴隷の烙印を頂きたい。
僕のそんな思いはご主人様にも伝わっていた様です。 しかし、その日僕はご主人様が驚かれる程の耐久力がありました。
いつもなら逃げ惑う様な厳しい一本鞭の連打も歯を食いしばってしっかりと受け止める事ができました。
いつも以上に被虐願望が膨らんでいた事もありますが、やはり特別な日という思いも強かったのでしょう。
無様な所はお見せしたくない! 奴隷としても一皮剥ける事が出来た様です。
全てのご調教が滞りなく終わり、いよいよその瞬間が訪れました。
厳しい鞭打ちが僕の不安を全て払い落としたかの様に、僕の心は自分でも意外な程落ち着いていました。
最初は身動き出来ない様に梱包用のラップでぐるぐる巻きにされて、ベッドの上に横たわらされましたが、胸の圧迫感が強く苦しかった為にそれは外して頂きました。
そしてあえて拘束のない状態で、その時を待ちました。 布団を掴み、ご主人様のご使用された生理用ナプキンを口に押し込んで頂き、さらに口枷を噛ませて頂きました。
印面まで充分に熱が伝わった所でご主人様がお声をかけて下さいます。
ご主人様が、お尻にアタリを付けるべく1~2センチ程の間近に焼ゴテの先端を近づけただけでその熱さが充分に伝わってきました。
そしてほどなく儀式は終わりを遂げました。
それは一瞬の出来事でしたが、僕に生涯忘れられない衝撃と感動をもたらしました。
シュン!ジュウゥウゥ…
自分の耳にもハッキリと肉が焼ける音が聴こえました。
アァアアァア!!…
こらえきれずに短い絶叫を上げましたが、想像していたほどの激痛は感じませんでした。
事前のご調教で充分な脳内麻薬物質が分泌されていたからかもしれません。 直前にご主人様のお口から頂いたハイボールやアルコールの聖水割なども効いていたのでしょう。
すぐにご主人様が氷嚢で患部を冷やして下さいました。
そして傷口のケアを一通り終えると、持参していた抗生物質と鎮痛剤を服用しました。
多少ジンジンとした痛みはありましたが、喜びと感動と大いなる幸福感が僕を包み込んでくれました。
念願だった奴隷の烙印。
所有者であるご主人様のお名前を頂き、今僕は真の奴隷になれた充足感に満たされています。
その日、僕はご主人様の足下に跪き、奴隷として自らの生涯を捧げる誓いを立てました。
それは長いM人生で、初めて女性に隷従する喜びを知った瞬間でもありました。
ご主人様の前で奴隷契約書の条項を一つずつ読み上げ、署名し、ぺニスの血印をもって契約を遵守する事を誓約しました。 ご主人様も可憐な唇にルージュを引き、キスマークで捺印して下さいました。
こうして僕は美しき支配者様と奴隷契約を締結し、主従関係を結んだのです。
そして先日、ちょうど奴隷契約一周年を迎えるその記念すべき日に、ご主人様のお手によって奴隷の証しを身体に刻み込んで頂きました。
“SMプレイではなく よりリアルな主従関係を築きたい”という僕の真摯な願いを叶えて下さったのです。
烙印は右臀部やや上方に、ご主人様のお名前を電気式の焼きゴテで焼き付けて頂きました。
晴れてご主人様の所有物になれた僕は、感激を抑えることが出来ず嗚咽しました。
「嬉しい? 私の名前が入った奴隷はお前だけだよ。」
優しくお言葉をかけて下さるご主人様。
「はい、言葉に表せないほどの喜びです!」
「私もお前みたいなハードな奴隷を手に入れられて本当に嬉しいよ。」
僕はフトンに顔をうずめ、奴隷の幸せを噛み締めていました。
この一ヶ月の間、緊張と興奮、期待と不安が交錯し、仕事もろくに手に付かない様な状態が続いていました。
僕の頭の中は、毎日四六時中ご主人様の事ばかり…
遡ること2週間ほど前、ご注文して頂いていた焼印が出来上がってきた際に、ご主人様から写メを送って頂きました。 画像には焼きゴテと共に、印字サンプルとしてご主人様のお名前が焼き付けられた木片が写っていました。
黒々と焼き付けられた印字部分はクッキリと凹み、その周囲も茶色く焦げていて熱の凄まじさを物語っていました。
これと同じものが自分の身体に押印される!
そう考えた瞬間から頭の中に脳内麻薬物質がドクドクと溢れ、僕は日常から乖離し非日常の住人となったのです。
現実感を失った模糊とした感覚が僕を包み込んでいました。 それでいて性的な興奮だけはMAXでした。 終始、ぺニスの先端からヌルヌルした液が出ていて、痛い位の朝勃ちで目が覚めることもありました。
調教前日は興奮もピークに達していて、ほとんど眠れませんでした。
焼印を頂く前に6時間の厳しいご調教が控えているので、しっかりと睡眠を取っておきたかったのですが、不安を抱えたままホテルへと向かうことになってしまったのです。
身体が小刻みに震える程緊張しているかと思えば、夢見心地でフワフワとした感覚が続いたりもしていました。 そんな僕とは対象的に、お部屋にお出でになられたご主人様はゆったりと落ち着かれ、いつもと変わりなく天使の様な笑顔をたたえていました。
“人体に焼印を押す”などという行為は、この上なく背徳的で非日常的な事だと思われます。
もちろんご主人様にとっても未知の経験であるわけですが、心配事は綺麗に残るかどうかというその一点だけで、不安も全く持たれていないご様子はとても頼もしく思えました。
何よりもその瞬間をとてもお楽しみにされている事が伝わってきて、奴隷として嬉しくもありました。
もちろん僕も念願だったお印を頂くのはとても楽しみでしたが、動画などで凄惨な光景も観ていただけに恐怖心を払拭できずにいました。
ただ、一瞬の苦痛を越えた先には無常の喜びがある。 実行に至ったのはその思いの方が強かったからです。
「焼印、見てみる? 少し焼付けの練習しようか。」
ご主人様がバッグの中から取り出されたそれは、半田ごての先にお名前を刻んだ印面が取り付けられただけのシンプルな物でした。 コンセントにプラグを差し込んで暫く放置します。
そして印面に充分に熱が伝わった所で、ご持参された古いバラ鞭の房に何度も試し押しされます。
充てている時間によって細かい部分が掠れてしまったり、潰れてしまったりと微妙に印字の状態が変わりました。
僕が焼印製作のサイトで調べた所では、1〜3秒位押し当てているのが、最も綺麗に押せる様でした。
とあるMサイトに“焼印を綺麗に残す為には、あらかじめ皮膚の表面を氷で冷やしておくのがいい”と書かれていた事をご主人様にメールで伝えた事がありました。
すると「冷やすのは焼印を押した後でね。押す前にキンキンに冷やしたらせっかくの熱さが味わえないでしょ?」とあえなく却下されてしまいました。 僕はご主人様のこのドSな所にとても魅かれているのです。
その日が近づくにつれ、怖気付くようになってしまった自分を恥じ入りました。 奴隷なのだから全てご主人様にお任せしよう。 前日になってようやく僕の覚悟が決まりました。
当日のご調教はいつも以上に厳しいものでした。
完全服従モードで奴隷の烙印を頂きたい。
僕のそんな思いはご主人様にも伝わっていた様です。 しかし、その日僕はご主人様が驚かれる程の耐久力がありました。
いつもなら逃げ惑う様な厳しい一本鞭の連打も歯を食いしばってしっかりと受け止める事ができました。
いつも以上に被虐願望が膨らんでいた事もありますが、やはり特別な日という思いも強かったのでしょう。
無様な所はお見せしたくない! 奴隷としても一皮剥ける事が出来た様です。
全てのご調教が滞りなく終わり、いよいよその瞬間が訪れました。
厳しい鞭打ちが僕の不安を全て払い落としたかの様に、僕の心は自分でも意外な程落ち着いていました。
最初は身動き出来ない様に梱包用のラップでぐるぐる巻きにされて、ベッドの上に横たわらされましたが、胸の圧迫感が強く苦しかった為にそれは外して頂きました。
そしてあえて拘束のない状態で、その時を待ちました。 布団を掴み、ご主人様のご使用された生理用ナプキンを口に押し込んで頂き、さらに口枷を噛ませて頂きました。
印面まで充分に熱が伝わった所でご主人様がお声をかけて下さいます。
ご主人様が、お尻にアタリを付けるべく1~2センチ程の間近に焼ゴテの先端を近づけただけでその熱さが充分に伝わってきました。
そしてほどなく儀式は終わりを遂げました。
それは一瞬の出来事でしたが、僕に生涯忘れられない衝撃と感動をもたらしました。
シュン!ジュウゥウゥ…
自分の耳にもハッキリと肉が焼ける音が聴こえました。
アァアアァア!!…
こらえきれずに短い絶叫を上げましたが、想像していたほどの激痛は感じませんでした。
事前のご調教で充分な脳内麻薬物質が分泌されていたからかもしれません。 直前にご主人様のお口から頂いたハイボールやアルコールの聖水割なども効いていたのでしょう。
すぐにご主人様が氷嚢で患部を冷やして下さいました。
そして傷口のケアを一通り終えると、持参していた抗生物質と鎮痛剤を服用しました。
多少ジンジンとした痛みはありましたが、喜びと感動と大いなる幸福感が僕を包み込んでくれました。
念願だった奴隷の烙印。
所有者であるご主人様のお名前を頂き、今僕は真の奴隷になれた充足感に満たされています。